2026年3月24日、ゲーマーたちのタイムラインがひとつのタイトルで埋まった。
「七つの大罪:Origin」——通称ナナオリ。韓国・Netmarbleが開発した基本無料のオープンワールドRPGが、PS5・PC・スマホの全プラットフォームに同時展開された日だ。リリース直後のSteam同時接続数は6丆5000人を突破。基本無料の日本アニメIPゲームとしては異例のスタートダッシュだった。
ところが、1週間後にSteamのレビューページを開くと、「賛否両論」の黄色いバッジが光っていた。約2400件のレビューで好評価率は絉52%。一方でPS5版の評価は星4.24(約2600件)。このギャップに、ナナオリというゲームの本質が詰まっている。
Steamで「賛否両論」になった3つの理由
Steamの不満は大きく3つに集約できる。1つ目はグラフィックの最適化問題。「ハイエンドPCを持っているのにカクつく」という声が相次いだ。2つ目は「原神に似すぎる」という指摘。オープンワールドの探索、スタミナゲージ、キャラクター召喚システムなど既視感のある要素が目立つ。3つ目はUIと操作性の課題。PC版インターフェースがコンソール・スマホ向けに最適化されており、マウスとキーボードでの操作が快適でない。
PS5では「別のゲーム」になる理由
同じゲームでPS5の評価がなぜ高いのか。答えはシンプルで、最適化の恩恵を最も受けられるのがPS5だからだ。DualSenseコントローラーとの親和性、大画面での景観、フルボイスストーリーへの没入感——これらがPS5での体験を別物に引き上げる。原作の主人公メリオダスとエリザベスの息子・トリスタンを操り、ブリタニア大陸を冒険する体験は原作ファンにとって代替不可能だ。
スマホ版の現実:クラッシュと重さ、それでも遅ぶ理由
iPhoneでのクラッシュ報告、ハイエンドAndroidでも「重い」という声が続出。スマホ単体での体験を求めるなら今は時期尚早かもしれない。ただしクロスプレイ・シングルアカウント対応によりPS5でメインストーリーを進め、通勤中はスマホでデイリークエストをこなすという使い分けは可能だ。
VTuberが動かした初動:6丆5000人の背景
ホロライブの百鬼あやめ(3月18日)、不知火フレイ(3月25日)、ぶいすぽっ!の橋ひなの(3月29日)、声優の花江夏樹(3月26日)と人気配信者・Kamito(3月24日)が相次いで配信を実施。複数のVTuber事務所を横断したプロモーションが初動の数字を押し上げた。
原神との比較という呪縛と、IPの力
「原神に似すぎる」という指摘について、もう少し深く掘り下げたい。ナナオリには鈴木央が生み出したブリタニア世界の固有性がある。「七つの大罪」本編は2012年から中回連載少年マガジン(講談社)で連載、全・41巻。続編「黙示録の四騎士」は2021年から連載中でTBSでアニメ化された。ナナオリはこの2作の「間」を埋めるオリジナルストーリー。12年分のIP愛はゲームシステムを超えた感情的つながりを生む。
まとめ
- リリース情報:2026年3月24日、PS5・PC・iOS・Android全プラット同時展開、基本無料
- Steam評価:約2400件で好評価率52%の「賛否両論」——主な不満はPC最適化不足とUI
- PS5評価:星4.24と高評価——コントローラー体験とストーリー没入感が奏功
- 同接記録:Steam同接6丆5000人のロケットスタート
- VTuber効果:ホロライブ・ぶいすぽっ!など複数事務所の配信で初動を押し上げ
- スマホ版:クラッシュ・動作重さの問題あり、PS5のサブ利用が現実的
- ナナオリの強み:12年分の原作IP愛——ゲームシステムを超えた感情的つながり
「七つの大罪」という名作IPが持つ力は本物だ。技術的な課題をアップデートで解消していければ、長期タイトルとして化ける可能性を秘めている。原作ファンなら一度触れてみる価値は十分にある。PS5を持っているなら、なおさら。


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