山﨑賢人がマンガ実写の最強俳優になれた理由——キングダム245億円・Netflix世界1位の軌跡

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実写映画の失敗が語られるたびに、山﨑賢人の名前は例外として出てくる。山﨑賢人が主演したキングダムシリーズは累計興収245億円、Netflixドラマ「今際の国のアリス」は世界1位——マンガ実写の最前線を走り続けるこの俳優が積み上げてきたものを、改めて数字で振り返る。

キングダム245億円という、一つの答え

実写映画の成功基準がどこにあるかは人によって異なるが、「キングダム」シリーズの数字はあらゆる議論を黙らせる。2019年の第1作が57億円を超える興行収入を叩き出して以来、2022年の「キングダム2 遙かなる大地へ」で51.6億円、2023年の「3 燃え渡る運命の河へ」では59億円超を記録。シリーズ全体での累計興収は245億円を突破し、実写邦画として圧倒的な存在感を示している。原作漫画「キングダム」は単行本累計7000万部を超える超人気作だが、マンガ原作実写映画がファンの期待に応えられるかは別問題だ。それでもキングダムが成功し続けているのは、山﨑賢人の身体的な説得力があったからだという声は多い。剣戟シーンを支えるための体づくり、アクションへの徹底したコミット——脱ぎ捨てた衣装の下に鍛え上げた体が映るたびに、「このキャストで正解だった」と思わせる。

Netflixが世界に売り込んだ男

映画だけでなく、配信の世界でも山﨑賢人の存在感は際立っている。「今際の国のアリス」は2020年にNetflixで配信が始まり、シーズン1・シーズン2を通じて非英語圏シリーズとして複数週にわたり世界1位を記録し、日本のドラマが選ばれる実績を作った。この作品での山﨑賢人は、これまでの爽やか系イケメン俳優というイメージを大きく塗り替えた。生き延びるために仲間を選び、感情を押し殺しながらも人間性を失わないキャラクターを体現した演技は、字幕越しでも十分に伝わる強度があった。

なぜ彼はマンガ実写の顔になれたのか

山﨑賢人は1994年生まれ、現在31歳。2012年の「GTO」でドラマデビューし、2013年の映画「好きっていいなよ。」で少女漫画原作作品に出演した。その後「オレンジ」「ジョジョの奇妙な冒険」とマンガ原作実写化に次々と名を連ねていく。単なる偶然ではない。彼を長年マネジメントするスターダストプロモーションは、山﨑の強みを活かせる作品を精緻に選んできた。アクション耐性の高い身体能力、マンガキャラクター特有の目力と顔の造形、そして繰り返し問われる身体的なストイシズム——これらが組み合わさることで、実写化ファーストキャスト候補として名が挙がり続ける構造が生まれた。

ゴールデンカムイで証明したこと

2024年1月に公開された「ゴールデンカムイ」では、北海道の雪原を舞台に骨太なサバイバルアクションに挑んだ。累計1400万部超の野田サトル原作を実写化した本作でも主演を務め、原作ファンからイメージ通りという評価を得た。興行収入は公開3週間で22億円を突破した。山﨑賢人が積み上げてきたのは売れる俳優という地位だけではない。「マンガ原作を実写で成立させる」という、日本映画業界が長年苦手としてきた課題を正面から引き受け、毎回結果を出してきたという信頼だ。次にどの原作が彼の手に渡るか——それ自体がすでにエンタメになっている。一つ言えるのは、彼が選んだ作品を観る理由は十分にある、ということだ。

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