アリアナ・グランデが証明した友情の力 映画ウィキッド 永遠の約束が泣ける本当の理由

Teatro Massimoのオペラハウス内観 映画・ドラマ
Photo by Viaggia e Scopri Travel Blog on Pexels

For Goodが流れた瞬間、隣の席から嗚咽が聞こえた。

2025年に公開された映画「ウィキッド 永遠の約束」。前作「ウィキッド ふたりの魔女」が日本で報道によると35億円超えの大ヒットを記録したのを受け、満を持して届けられた完結編だ。上映館には開演前からミュージカルファンが詰めかけ、エンドロールが終わっても立ち上がれない観客が続出した。

「悪」と呼ばれた少女の、本当の物語

原作はグレゴリー・マグワイアの小説「ウィキッド」。1995年に刊行され、2003年にブロードウェイで初演されたミュージカルは現在も世界で上演中の超ロングランを誇る。前作でエルファバとグリンダの出会いから対立までを描き、完結編の本作でその友情の行方と選択が明らかになる。シンシア・エリヴォ演じるエルファバの歌唱力、そしてアリアナ・グランデが体現するグリンダは単なる「人気者キャラ」を遥かに超えた複雑な内面を持つ女性として描かれる。

アリアナが証明した、本物の俳優としての実力

グリンダ役が発表された当初、「ポップスターの映画出演」という目線で語られることも多かった。しかし本作を観れば、そんな先入観は開始30分で完全に消え去る。特にクライマックスの「For Good」は、スクリーン越しでも鳥肌が立つほどの迫力だ。エリヴォとグランデの声が重なる瞬間、15年以上ブロードウェイで愛されてきたこの楽曲が新たな命を吹き込まれる。

ジョン・M・チュウが作り上げた映像体験

「クレイジー・リッチ!」でミュージカル映画の可能性を広げてきたジョン・M・チュウ監督にとって、このウィキッド2部作は集大成と言える。舞台版では不可能だったスケールの映像がCGと実写の融合で息をのむ完成度で映し出される。2時間40分を全く長く感じさせない。

なぜ今、この物語が刺さるのか

エルファバは見た目の違いと信念のせいで社会から排除される。これはマイノリティへの偏見やSNSで叩かれる「正論を言う人」への共感と重なる。グリンダは「人気者でいることの孤独」と向き合う。この2人のドラマは2026年を生きる私たちにとって、ファンタジーである前にリアルな物語だ。

今すぐ劇場へ。「For Good」はスクリーンで聴くべき曲だ

東宝東和配給の本作は現在全国劇場で公開中。Dolby AtmosやIMAXなど音響設備の整った劇場での鑑賞を強くすすめる。For Goodの歌声が耳に残り続けるあの感覚は、ストリーミングリリースを待つのが少し惜しいと感じるほどだ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました