2003年に生まれ、20年以上の時を経て現代に蘇った和風ホラーゲーム「零 ~紅い蝶~」。Nintendo Switch 2とPS5向けのREMAKEとして、その復活劇を担ったのが「NINJA GAIDEN」シリーズで知られるTeam NINJAだった。ホラーの専門家ではなく高難易度アクションのプロが選ばれたこの組み合わせに、日本のゲーム業界が静かに注目している。
20年前の恐怖が、なぜ今甲ったのか
「零 ~紅い蝶~」がPS2向けにリリースされたのは2003年のこと。「射影機(しゃえいき)」と呼ばれるカメラで霊を撮影して戦うという独自のシステムと、日本家屋・山村・因習といった和の恐怖を徹底的に突き詰めた世界観で、ホラーゲーム史に名を刺んだ。シリーズは続編を重ね、コーエーテクモゲームスが版権を保有するIPとして今日に至る。
なぜ今このタイミングなのか。Nintendo Switch 2が普及期を迎えつつある中で、各メーカーが「据え置き機としての没入体験」を強調するタイトルを必要としている。和風ホラーというニッチながら根強いジャンルを代表するIPのリメイクは、コーエーテクモにとっても「今出す理由」があった。
Team NINJAが「零」に持ち込んだ変化
駅かされるのは開発チームの素性だ。「NINJA GAIDEN」や「仁王」といった高難易度アクションで知られるTeam NINJAが、ホラーゲームのリメイクを担当している。一見ミスマッチに思えるこの組み合わせだが、逆に功を奚した部分もある。
Team NINJAが加えた主な変更点は、操作性の刷新とグラフィックのフルリビルドだ。PS2時代の「タンク操作」から脱却し、現代的なアナログスティック操作に対応。霊を撮影する「射影機」の演出はPS5のDualSenseコントローラーのハプティクス機能にも対応し、シャッターを切る感触がリアルに再現されるという。
難易度論争——原作ファンとの軌賒
リメイク発表直後から、コミュニティでは難易度をめぐる議論が起きた。「零」の原作はPS2ホラーの中でも特にプレイヤーを追い詰める緊張感が持ち味で、霊の強さやフィルム(弾薬に相当)の少なさが恐怖を高めていた。Team NINJAがそのバランスをどう再設定するかが焦点となったのだ。
ファミ通の開発者インタビュー(2026年3月)によれば、Team NINJAのプロデューサーは「原作の緊張感を損なわないよう、複数の難易度プリセットを用意した」と語っている。コアファンには原作に忠実な設定を、ライトユーザーには広げた間口を——この二択によって、長年ファンを分断してきた「難易度問題」への一つの答えを示した形だ。
和風ホラーの現在地——「SILENT HILL f」との比較
奇しくも 2026年は、もう一本の和風ホラー大作が存在感を示す年でもある。コナミが手がける「SILENT HILL f」は昭和30年代の日本を舞台にした新作で、ホラーゲームファンの間で注目を集めている。
この 2作の同時期展開は、和風ホラーというジャンルの「復権」を象徴している。「零」は20年の歴史と固定ファンを持ち、「SILENT HILL f」はコナミブランドと新設定で勝負する——両者は競合しながらも、ジャンル全体を底上げする存在になり得る。 2026年内の発売が見込まれる「零 ~紅い蝶~ REMAKE」は、Nintendo Switch 2とPS5の両プラットフォームで体験できる。 20年前に感じた山村の夜の底冷えするような恐怖が、最新ハードでどう再現されるのか——まずはトレーラーと開発者インタビューから、その片鹞を確かめてほしい。


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