Metacritic78点の正体——Crimson Desert 10年越しの大作はシングルプレイの逆襲か

Crimson Desert ゲーム画面イメージ ゲーム
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10年という時間がどれだけ長いか、少し想像してほしい。2015年に発表されたこのゲームが世に出たとき、PS5はまだ存在すらしていなかった。

2026年3月20日、Crimson Desert(紅の砂漠)が正式リリースされた。開発元はPearl Abyss——韓国発のゲームスタジオで、全世界4000万アカウントを誇るMMORPG「黒い砂漠」を生み出した会社だ。発売直後のMetacriticレビュースコアは78点。あのMMO屋がシングルプレイを作ったというだけで、ゲーム界隈では発売前から相当な注目を集めていた。

MMO帝国が「オンライン」を捨てた理由

もともとCrimson Desertは、黒い砂漠のスピンオフ的なMMOとして2019年ごろに発表された。ところが開発途中で方針が大きく転換し、シングルプレイ専用のオープンワールドアクションRPGとして生まれ変わることになる。

なぜPearl Abyssはその選択をしたのか。公式コメントではより深いストーリーと没入感を追求するためと説明されているが、業界的な文脈も無視できない。2020年代に入り、エルデンリングやホグワーツ・レガシーといったシングルプレイ大作が軒並み記録的ヒットを飛ばした。一方、鳴り物入りで登場したMMOやサービス型ゲームが早期終了を繰り返す事例も後を絶たない。

「オンラインじゃなくていい」——プレイヤーの本音と市場のデータが、一つのスタジオの針路を変えたとしても不思議ではない。

10年の開発が生んだもの、削ったもの

Metacritic78点(PC版、執筆時点)。悪くない数字だが、10年の開発期間と莫大な制作コストを考えると、手放しで喜べる数字とも言い切れない。

批評家が評価したのは、圧倒的なビジュアルと重厚な手触りのアクション戦闘だ。黒い砂漠で培ったキャラクター表現のノウハウがフル活用されており、主人公ワイゴン・マクレガーの一挙一動に質感がある。特にボス戦は「ソウルライクに近い緊張感」と複数のメディアが指摘している。

PS5とSteamで同時に仕掛ける意味

今回の発売形態として注目したいのが、PS5とPC(Steam)の同時リリースという点だ。韓国の独立系スタジオがコンソール・PCを同時展開するのは、グローバル市場への本気度を示している。

Steamでは発売直後に最大同時接続者数が数万人規模に達したと報告されており、ユーザーレビューは「おおむね好評」スタート。日本語ローカライズも丁寧に実装されており、国内ゲームファンへの配慮も感じられる。

結局、買うべきか

一言で言えば「アクションRPGが好きで、重厚な世界観に浸りたい人には刺さる」。SteamにはPC版の体験版も配信されているので、購入前に触れておくのが賢い選択だ。あの砂漠の赤は、スクリーンショットよりはるかに鮮やかだった。

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