開幕3日で興収3.6億円・満足度96%──ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編が逃げない実写化と言われる理由

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満足度96%が示す”原作へのリスペクト”

東宝が実施した公開初日アンケートで、満足度96%(「とても良かった」67%・「良かった」29%)という数字が叩き出された。辛口で知られる漫画原作ファンがここまで支持するのは異例と言っていい。

野田サトルが描く原作漫画は2014年に週刊ヤングジャンプで連載を開始し、累計3000万部を突破した金字塔。明治末期の北海道を舞台に、元兵士・杉元佐一とアイヌの少女アシㇼパが埋蔵金をめぐる争奪戦に巻き込まれる。史実・アイヌ文化・グルメ・ギャグ・残酷な戦闘が混在する野性味こそが原作の核心で、それを実写でどう再現するかがシリーズ最大の課題だった。

700人の囚人乱闘──IMAXで体感するスケール

本作最大の見どころは、網走監獄を舞台にした大規模バトルシーンだ。700人の囚人が一斉に蜂起する乱闘と複数箇所で同時進行する銃撃戦が組み合わさった、日本映画でここまでやるかという密度の戦闘が繰り広げられる。

全国418館のうち60館でIMAX上映が実施され、初週の座席占有率は92%に達した。画角いっぱいに広がる北海道の雪原、鉄格子越しに繰り広げられる肉弾戦──大スクリーンと立体音響が映画体験を別次元に引き上げる。監督は片桐健滋。ドラマ版でもメガホンを取り、細やかな人物描写に定評がある同監督が今作でスペクタクルと人間ドラマの両立を達成した。

山崎賢人・舘ひろし・玉木宏──三者三様の存在感

主演の山崎賢人が演じる杉元佐一は不死身の異名を持つ元兵士。肉体的なアクション表現と戦場の記憶に揺れる人間的な脆弱さを両立させた演技が高評価の核心にある。土方歳三を演じた舘ひろしは映画.comの観客レビューで完璧なキャスティングと評された。鶴見篤四郎中尉役の玉木宏が纏う狂気じみた執着も作品の緊張感を高める重要な要素だ。アシㇼパ役の山田杏奈は今作でも続投。文化監修として中川裕氏と秋辺デボ氏が参加しアイヌ文化への誠実な描写は現代映画として欠かせない視点となっている。

エンドロールを出るまで、席を立つな

本作は原作漫画の前半クライマックスにあたる網走監獄編の映像化だ。2024年1月公開の前作と同年10月から放送されたWOWOWドラマシリーズで積み上げた伏線がここで一気に回収される。前作・ドラマを予習してから劇場へ向かえば感情の密度がまるで違う。エンドロールで流れる10-FEETの壊れて消えるまでがすべての余韻をさらに深める。まだ迷っているなら、とにかくIMAXで確かめてほしい。

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