「恨みを込めて作った」――そんな発言が飛び出したとき、思わず二度見した。ちゃんみなが2026年1月14日に配信リリースした「TEST ME」は、推しの子第3期オープニングテーマ。だが、楽曲の誕生秘話は予想以上にドラマチックだった。
「恨みから生まれた」という衆撃の創作告白
「TEST ME」のリリース直後、ちゃんみなは自身のSNSやインタビューで駅驚きの一言を口にした。「恨みの感情をぶつけて作った」というのだ。アニメのタイアップ曲といえば、作品世界への感情や主人公への応援歌が定番。そのイメージを根底から覆す発言は、瞬く間に音楽ファンの間で話題を呼んだ。しかし聴き込むほど、その「恨み」が単なるネガティブな感情ではないことに気づく。楽曲のタイトルTEST MEは、批判や逆境を真正面から受け止める宣言だ。傷つくことを恐れず、あえて自分の弱さをさらけ出す。怒りを燃料に、自己を超えていく。そのメッセージは、推しの子の主人公・アクアとルビーが歩む試練の物語と見事に共鳴している。
ちゃんみなとは何者か
ちゃんみなは韓国系日本人のシンガーソングライター・ラッパー。1998年生まれ、東京出身。nolabel所属で、レーベルの名前通り既存の音楽カテゴリに縛られないスタイルが持ち味だ。J-POPとR&B、ヒップホップを横断するサウンド、英語・日本語・韓国語を自在に切り替えるリリックは、2020年代の邦楽シーンでも異彩を放つ。代表曲「Never Grow Up」「kawaii」などで国内外の支持を獲得し、2023年には紅白歌合戦に初出場。「TEST ME」は、そんな彼女が初めて大型アニメタイアップに挑んだ記念碑的な1曲でもある。
YOASOBIの「アイドル」が切り開いた道
2023年、YOASOBIの「アイドル」が推しの子第1期OPとして世界的ヒットを記録したとき、エンタメ業界は「アニソンとJ-POPの境界線が溶けた」瞬間を共有した。各国バイラルチャートを席巻し、Apple MusicのJ-POPランキングでも圧倒的な存在感を示したその実績は、アニメタイアップ楽曲の可能性を大きく塗り替えた。「TEST ME」が狙うのは、まさにその続き物語だ。推しの子という知名度とちゃんみなの音楽的個性が掛け合わされることで、アニメを普段見ない層にもリーチできる可能性がある。
「推しの子」第3期と楽曲の親和性
推しの子第3期が描くのは、芸能界の光と影。主人公たちが夢と傷を抱えながら前に進む姿は、「TEST ME」の精神と地続きだ。ちゃんみな自身も、デビュー当初から容姿や出自について心無い言葉を受け続けてきた経緯がある。だからこそ「恨みをエネルギーに変える」体験を歌にしたとき、リアリティが段違いになる。アクアとルビーの物語を知っているリスナーには「まるでキャラクターの気持ちみたい」と感じる瞬間があり、知らないリスナーには「この人、何かを乗り越えてきた人だ」と直感させる。
恨みは、最強の創作エネルギーだった
傷ついた経験から生まれた曲が人の心を動かす――その事実は、音楽の歴史が何度も証明してきた。ちゃんみなのTEST MEは、怒りや恨みを昇華させてパワーに変えるプロセスをそのまま音楽にした作品だ。アニメを観てこの曲に出会った人も、ちゃんみなのファンとしてこの曲に向き合った人も、きっと同じ場所に輿り着く。「自分の痛みを、力に変えていい」というメッセージの前で。ぜひSpotifyやApple Musicで実際に聴いてみてほしい。推しの子第3期と合わせて体験すれば、その没入感はさらに深まるはずだ。


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