なぜ山﨑賢人は漫画原作映画の最終兵器になったのか——2026年2大超大作を前に迫る俳優論

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漫画原作映画が氾濫する時代に、なぜこの人ばかりが主役に選ばれるのか。山﨑賢人という俳優の話をしよう。2026年、彼は二つの伝説の続きを背負って立っている。

漫画原作映画に山﨑賢人あり——その起用回数が異常すぎる

斉木楠雄のΨ難(2017年)、ジョジョの奇妙な冒険(2017年)、キングダムシリーズ(2019年〜)、ゴールデンカムイシリーズ(2024年〜)。これだけの漫画原作映画で主演を張り続けているのは、日本映画界を見渡しても彼くらいしかいない。原作ファンが納得する顔というのは実は相当ハードルが高い。熱量の高いファン層に対して実写化というだけで拒否反応が出ることもある中、山﨑賢人はキャスト発表の段階で歓迎される稀有な俳優として定着した。

信も杉元も同じ目をしている——彼が選ぶ役の共通項

キングダムの信と、ゴールデンカムイの杉元佐一。一見まったく別のキャラクターに見えるが、並べると面白いことに気づく。どちらも、圧倒的な逆境の中でなにがあっても前に進む純粋な闘志を持つ主人公だ。信念が揺らがない。傷ついても止まらない。彼の選ぶ役には一貫して覚悟して飛び込む人間の匂いがある。そのリアリティが、スクリーンに説得力を生む。

第48回日本アカデミー賞優秀主演男優賞——業界が認めた転換点

2025年、山﨑賢人は第48回日本アカデミー賞で優秀主演男優賞を受賞した。対象となったのは、ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編での杉元佐一役。この受賞が象徴するのは、人気俳優から実力派俳優への評価の変化だ。アクション映画の主演男優に対して、日本映画界の権威ある賞が正面から向き合ったそのこと自体が、業界における山﨑賢人の立ち位置を物語っている。

2026年——2つの伝説の続きを同時に背負う

今年、山﨑賢人の前には二つの大作が控えている。一つはゴールデンカムイの続編。累計発行部数3100万部超を誇る原作ファンが固唾を飲んで待ち続けている。もう一つはキングダム最新作魂の決戦。日本映画史に残る大ヒットシリーズとして名を刻みつつある大作の信の新たな戦いだ。同一年度にこれほどのスケールを持つ2作品の主演を務める俳優が現在の日本に何人いるだろうか。

なぜ選ばれ続けるのかの答えは、シンプルだった

漫画原作映画の主役に山﨑賢人が選ばれる理由を一言で言うなら嘘をつかない顔だと思う。派手なアクションでも感情が爆発するシーンでも彼の表情には記号的な演技がない。信が怒るとき杉元が泣くとき、そこには計算より先に体が反応したような瞬間がある。それが画面越しに伝わるから原作ファンも映画ファンもこの人でよかったと思う。2026年、二つの伝説の続きが始まる前に、あなたはどちらの山﨑賢人を先に劇場で見届けるだろうか。

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