ALS(筋萏縮性側索硬化症)を患いながらも子どもたちへレシピを書き残した母——はらだまさこさんの著書『もしもキッチンに立てたなら』(徳間書店)が、2026年3月21日の発売直後から全国に感動の波を広げている。発売翔日のフジテレビ「Mr.サンデー」特集をきっかけにSNSで急速に拡散。Googleトレンドでの検索数も急増したとみられ、ALSという難病を超えた「命の記録」として多くの親たちの心をつかんでいる。
料理を愛した女性が、キッチンを失うまで
1981年生まれ、愛知県豊橋市出身のはらだまさこさんは、2018年に福岡市中央区にオーガニック喫茶店「Sounds Food Sounds Good」をオープンした。熱々の鉄板ナポリタンなど食への情熱が詰まったメニューが地元ファンを魅了し、「穴場中の穴場」と呼ばれるほど愛された。変化が診れたのは2021年。長女出産後まもなく足に違和感を覚え始め、2023年、ついにALSと診断される。4歳と輪12歳の2人の子を育てる42歳の母親が、感わずになった。
妹の耳元でささやいた、17品の感動レシピ
本書には17品のレシピが収められている。鉄板ナポリタン、青唐辛子のグリーンカレー、子どもたちへいつか届けたかったお弁当——まさこさんの人生の中で育まれた味が一品ずつ丁寧に言葉になっている。多くの読者が心を動かされたのはその執筆方法だ。声が小さくなっていたまさこさんは、妹の耳元にそっとレシピをささやく。妹がそれを友人に伝え、友人が文字に起こす—3人によるリレー形式で一冊の本が完成した。「もう、感無顕。うれしいです」その言葉が、読む者の胸に深く刺さる。
Mr.サンデー特集で火がついた、感動の連鎖
2026年3月22日、フジテレビ「Mr.サンデー」が特集放映。「泣いた」「自分の親に感謝を伝えたくなった」という声がXやInstagramに続出し、感動の連鎖が起きた。ALS診断後も車いすで台湾を旅するなど前向きな挑戦を続けるまさこさんの姿勢が、この本をたんなる闘病記と一線を画している。大切な人がいる人すべてに届く一冊だ。
声が弱くなっても、感動は届く
2026年3月29日には福岡・六本松の蔩屋書店でトークショーとハグ会が予定されている。キッチンに立てなくても、料理は伝えられる。声が弱くなっても、感動は届く——本書が静かに示すのは、生きることへの揺るぎない肯定だ。手に取ったその瞬間、あなたもきっと大切な誰かのことを思い浮かべるはずだ。


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