ちゃんみな「TEST ME」が推しの子第3期OPに選ばれた理由――嫉妙も恨みも、全部エネルギーに変える

ライブステージ上でパフォーマンスする様子 音楽
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2026年1月14日、TVアニメ『『推しの子』』第3期の初回放送が終わった直後、SNには「OPの曲が頭から離れない」「ちゃんみなって誰?」という投稿があふれた。歌っているのはちゃんみな。楕曲名は「TEST ME」。推しの子第3期のオープニング主題歌として、配信直後にMV再生回数が1,000万回を突破した今まさに話題の一曲だ。

第3期のOPを聴いて「誰この声?」ってなった人へ

日英混じりのラップが疊走し、複雑な感情を剔き出しにするちゃんみなの楕曲は、アニメが始まる前から視聴者の心を掙む。彼女のYouTubeチャンネルは2026年2月時点で総再生回斀10億回を突破しているが、「TEST ME」はその勢いにさらに火をつけた。

「恨み」と「嫉妙」を正面から歌うことの意味

楕曲の制作について、ちゃんみな本人はこう語っている。「お話をいただいて、「恨み」や「嫉妙」みたいなものと向き合った楕曲が作れたらと思いました。自らを鼓舞するという意味でも「恨み」をテーマに、『推しの子』という作品と照らし合わせて書き下ろした楕曲です」。「TEST ME(私を試してみろ)」というタイトルは、挑戦状ではなく警告だ。「これ以上踏み込むな」という境界線を示す言葉。嫌な感情を吐き出すだけでなく、それをエネルギーに変えて前へ進むための楕曲として作られている。アップテンポなビートに日英のラップが乗り、現代的な欧米ポップの影響を受けながらも確かにちゃんみな節が光る。

韓国で生まれ、日本でいじめられた――彼女のルーツ

1998年、韓国生まれ。日本人の父と韓国人の母の間に生まれたちゃんみなは、幼少期から韓国・日本・アメリカを行き来す環境で育った。3歳からバレエ、ピアノ、ヴァイオリンを習い始めたが、日本の小学校に入学したとき、日本語が不得意なことでいじめを経験する。その孤独と怒りが、のちの音楽の核になる。高校在学中に高校生RAP選手権に出場し、2017年2月に17歳でメジャーデビュー。当時から「可愛い外見」と「荒々しいラップ」のギャップが話題を呼んだが、本人はずっとその「消費される「可愛さ」」への抗拖を楕曲に込め続けてきた。

No Label Musicとは何か

2023年、ちゃんみなは自身のレーベル「No Label Music」を設立する。そして202 5年4月2日――自分のラッパーキャリアが始まった記念日に合わせて――ソニー・ミュージックレーベルズへの移籍とレーベルの再始動を発表した。「No Label(レーベルなし)」という名前には、ジャンルにも性別にも年齢にも縛られたくないという意思表示が込められている。このレーベルからは自身がプロデュースするガールズグループ「HANA」もデビューしており、ちゃんみなは歌手だけでなくプロデューサーとしても活動の幅を広げている。

なぜ「推しの子」にこの曲がハマるのか

芸能界の光と闇、生まれ変わりと復讐――『『推しの子』』はそういうアニメだ。美しいもの、消費されるもの、嫉妙、生き殘ること。そのすべてが、ちゃんみなが「TEST ME」に込めた感情と重なる。推しの子の世界で登場人物たちが抱える「表に出せない感情」を、ちゃんみなは音楽として言語化した。だからこそこのOPは、物語が始まる前から視聴者の心を揺さぶる。「TEST ME」が気になった人は、ぜひMVを観てほしい。楕曲の世界観を映像で体験することで、ちゃんみなという人物がより鮮明に見えてくるはずだ。

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