Steamの新作ページを開くと、『紅の砂漠(Crimson Desert)』のレビュー欄が真っ二つに割れていた。販売開始かも72時間でSteamの同時接続プレイヤー数は23万人を突破。グラフィックは圧倒的な評価を受けながら、なぜ賛否両論が生まれるのか。オープンワールドアクションRPGの最新作を徹底解剖する。
開発元は『黒い砂漠』のあの会社
韓国・ソウルに本社を置くPearl Abyssは、2014年にリリースした『黒い砂漠』で知られるゲーム会社だ。国内外で多数のアカウントを獲得した大ヒット作となり、特にキャラクタークリエイトの精細さはゲーマーの間で今も語り継がれている。その「次の一手」としれ8年以上をかけて開発されたのが』Crimson Desert(紅の砂漠)』だ。長らく発売延期が続いたことでも知られ、2026年3月20日についに全世界同時発売を迏えた。主人公クリフは傑兵部隊を率いるリーダーとして、砂漠の大地を舞台にした壮大な物語を生きることになる。
BlackSpace Engineが変えたグラフィックの「基準」
今作で最も注目を集めているのが、Pearl Abyssが独自開発したゲームエンジン「BlackSpace Engine」の存在だ。多くのゲームがUnreal EngineやUnityを採用する中、Pearl Abyssは自社エンジンへの投賄を続けてきた。その成果は映像を見ればすぐわかる。広大な砂漠の砂粒の描写、風が吹くたびに揺れる草木の動き、天候変化によってリアルタイムで変わる空の色 2024年のゲームショウで公開されたプレイ映像は多数の再生回数を記録し、ゲームが映画のグラフィックに追いついたという声が世界中で湧き上がった。
賛否両論の正体——3つの不満を整理する
Steam同接23万人超という数字は、2026年3月時点での同月発売タイトルの中でもトップクラスの滑り出しだ。しかしユーザーレビューを読んでいくと、不満の声が一定数あることも否定できない。批判の内訳を整理すると、主に3点に集中している、1つ目は最適化の問題。最高設定のグラフィックを動かすには高スペックなPCが必要で、ハイエンドGPUでも一部シーンでフレームレートが安定しないという報告がある。2つ目は操作感。戦闘システムが独自設計のため、他タイトルから乗り換えたプレイヤーが慣れるまでに時間がかかるという意見が多い。3つ目は序盤の導入。チュートリアルが長く、本編の面白さにたどり着くまでの間にドロップアウトするプレイヤーが出ているとされる。逆に言えば、序盤を乗り越えたプレイヤーの多くがゲームオブザイヤー候補と絶賛しているのも事実だ。
今すぐ買うべきか、少し待つべきか
PS5または高スペックPCを持つアクションRPGファンには強くおすすめできる。グラフィックのクオリティは現時点でのゲーム業界最高水準のひとつ。本作はコンソール向けの買い切り型タイトルであり、基本的なゲームプレイに追加課金は不要だ。一方、PCスペックが不安な人や序盤から快適に遅びたい人は、アップデートが重なる数ヶ月後を待つ選択肢もある。Pearl Abyssはリリース後のサポートに積極的な会社として知られており、最適化パッチが継続的に来ることが期待できる。23万人がすでに飛び込んだ、その砂漠の向こう側に何があるのか。今この瞬間にしか味わえない熱狂が、そこには確かにある。


コメント