メタスコア78点という数字が、最初はちょっと引っかかった。
2026年3月20日、Pearl AbyssのオープンワールドRPG「紅の砂漠」がPS5・Xbox Series X・Steam向けに同時リリースされた。開発期間は7年。代表作「黒い砂漠」で培った技術力を全投入した大作だが、批評家の評価は割れた。一方でSteamのユーザーレビューは「非常に好評」を維持し続けている。この温度差こそが、このゲームの本質を映し出している。
批評家が見落としたもの
78点は決して低い数字ではないが、大作RPGへの期待値を思えば物足りないと感じる人もいるだろう。批評家がマイナスに挙げたのは序盤の説明不足とオープンワールドの密度のムラだ。最初の10時間は世界観の把握だけでかなりの労力を要する。だが「紅の砂漠」は20時間目あたりから急激に面白さの歯車が噛み合い始める。Steamのレビューでは「序盤はきつかった」という書き出しで始まり「30時間過ぎたら手が止まらなくなった」と続くパターンが驚くほど多い。
100時間を可能にするループ設計
Pearl Abyssが「黒い砂漠」で磨いたのは、プレイヤーを長期間つなぎ止めるループ設計だ。「紅の砂漠」でもその思想は健在で、メインクエストをクリアしても世界がまったく終わらない。砂漠の各地域には固有の勢力と政治力学があり、プレイヤーの選択によって別地域との関係が変化していく。100時間というのは完全クリアの平均値ではなく、コンテンツの半分こなした状態に過ぎないという報告もある。
PS5で体感する韓国産グラフィックの底力
砂漠の砂粒の質感、夕暮れ時の光の屈折——PS5のSSDを活かしたシームレスなフィールド移動と合わさると、ただ歩いているだけで画面に吸い込まれる。PC版では高解像度テクスチャオプションも利用可能で、「グラボを買い替えた」という声まで出ている。
スルメか神ゲーか——答えはどちらも正解
「紅の砂漠」をスルメゲーと呼ぶか神ゲーと呼ぶかは、どの時点で評価するかによって変わる。骨太オープンワールドRPGを探しているなら序盤の壁を承知の上で挑む価値は十分にある。その先を体験できたとき、あなたもきっとSteamのレビュー欄に「序盤はきつかったけど……」と書き始めるはずだ。


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